2023.12.21
姿勢に関するブログ
こんにちは!馬込鍼灸整骨院の古谷です。
今回は前回の引き続きで脊柱を安定させる為には3つの系統がある中の、他動的制御の「椎間板の安定性への影響」・「靱帯と筋の安定性への影響」
ついてお伝えします。
〇脊柱の可動性に大きく関わる椎間板
まずは脊柱椎間板について軽くお伝えします。椎間板は脊柱の椎骨と椎骨の間に挟まれている組織で骨と比べると柔らかい為、脊柱の可動性を支える存在です。
椎骨に対する椎間板の厚さの割合が大きいと、その分可動域も大きくなります。椎骨と椎間板の厚さの割合は、頸椎が2/7胸椎が1/6、腰椎が1/4です。脊柱の中で頸椎の可動性が最も大きく胸椎の可動性が最も小さいです。可動性が大きい分捻じれやすく、可動性が小さい分硬くなります。
〇椎間板が様々な運動に柔軟に対応できる理由
椎間板はコラーゲン線維の層でできています。線維の走行は層ごとにお互い違いになっています。線維の走行が変わることで様々な運動に抗することができます。脊柱に剪断する力や捻る力が加わると、力の方向に対するコラーゲン線維だけが緊張し、他の線維は弛緩するようにできています。しかし、椎間板は屈伸に比べると回旋に抗する層板は少ない為、回旋に対する力は弱くなります。また、髄核は曲がる方向と反対に移動し、椎間板内部の圧を調整します。腰椎の屈曲や捻じれは椎間板の膨隆のリスクを高め、ヘルニアのリスクを高めます。
〇前傾姿勢では椎間板にかかる負荷は増大します
腰椎椎間板にかかる負荷は姿勢によって変化します。正常な立位姿勢と比べると、体幹が前屈するほど下部腰椎にかかる負荷が増大します。これは、前方に加わる体幹の重量を、腰部の脊柱起立筋で保持する負荷が増え、両者による荷重が椎間板に加わるためです70~80㎏の人の第3/4腰椎椎間板の内圧の変化を見ると、立位を100%とした場合、背臥2525%%、立位体幹前傾では150%、イス座位体幹前傾では185%、背臥位からの膝屈曲位での起き上がりでは210%となります。皆さん普段からこのような姿勢を取っていませんか?かなり椎間板に負担をかけています。それは腰痛にもなります。これは胸椎についても同様で、胸椎後弯が増大し、胸椎の屈曲する力(屈曲コルク)が増大するほど、胸部脊柱起立筋で保持する負荷が増え、中部胸椎に加わる負荷も増大します。
〇屈曲伸展が椎間関節や椎間板に及ぼす影響
不良姿勢の改善でエクササイズを行う際には、屈曲運動と伸展運動が椎間関節や椎間板に及ぼす影響を理解する必要があります。
| 腰椎の屈曲時 | 腰椎の伸展時 |
| 髄核の後方移動(神経組織の圧迫) | 髄核の前方移動(神経組織から離れる) |
| 椎間孔の拡大 | 椎間孔の縮小 |
| 椎間板への負荷 | 椎間関節への負荷 |
| 後方結合組織と線維輪後縁の張力増大 | 後方結合組織と線維輪後縁の張力減少 |
| 線維輪前方部の圧迫 | 線維輪前方部への伸展 |
次に「人体と筋の安定性への影響」についてお伝えします。
〇屈曲伸展側屈を制限する靱帯
脊柱には大小多くの靱帯があります。脊柱の靱帯は、すべて中間位で緩み、可動範囲最終域では緊張し、それ以上の動きを制限します。それぞれの動きを制限する靱帯があります。
| 制限される動き | 動きを制限する靱帯 |
| 屈曲を制限 | 棘間靱帯、棘上靱帯、関節包、黄色靱帯、後縦靭帯 |
| 伸展を制限 | 前縦靱帯 |
| 側屈を制限 | 対側横突起間靱帯、黄色靱帯、関節包 |
| 回旋を制限 | 関節包 |
〇筋の拘縮が他動的制御にも影響を及ぼす
筋による姿勢の制御は、随意的な筋収縮による「自動的制御」に属しますが、筋の弾性が損なわれたりすることで「他動的制御」に影響を与えてしまう場合もあります。筋に正常な弾性があれば、脊柱や四肢の運動が制限せれることはありません。脊柱においても筋の弾性が正常であれば、骨や靱帯、筋膜による「他動的制御」よって動的安定性及び制限が得られます。しかし、筋に拘縮が発生すると、その筋の収縮とは反対側の運動が制限されることになります。筋・筋膜のインバランスは、不良姿勢において大きな問題を占めることになります。